先日のラグビーW杯での日本の歴史的勝利!みなさん散々いろいろなSNSの記事をご覧になったでしょうが、非常にこのコラムでの参考になるので取り上げてみます。前回から始まったニューロロジカルレベルの話からすれば、ポイントは終了直前のラストプレイです!

日本が3点ビハインドで迎えたペナルティキックのチャンス。ペナルティキックの3点を決めれば、世界3位の強豪南アとドローに持ち込むことができ、それだけでもW杯で一度しか勝ったことがない弱小日本にとっては、歴史的な試合として終えることができます。

しかし、日本はペナルティキックの選択を捨て、あくまでも逆転勝利を狙って5点が取れるプレイを選択するという賭けに出ます。

これは、ニューロロジカルレベルで言えば、日本チームには「自分たちは勝利者」というセルフイメージ、自己認識が植え付けられており、「引き分けでもすごい!」というイメージは一切無かったということになります。

そして単に盲滅法賭けに出たわけではなく、そうした状況の中でも冷静に相手チームの状況を見極めながら、一人ひとりがトライを取るために少しでも確率の高いプレイを選択して実行していたということが歴史的勝利に結びつきました。(この辺りは“にわかラグビーファン”の私は後講釈の解説を聞いて初めて知りました)

つまり、確固とした自己認識・セルフイメージ(レベル2)があるから、それに伴うベストな信念(レベル3)能力(レベル4)や行動(レベル5)が引き出され、勝利という結果(レベル6)がもたらされたことになります。

これはマークダグラスが「ゾーン」で、トレーダーにとって「私は勝利者である」という自己認識を確立することが最終目標であると言っていることを、まさに体現している状況だと思います。

つまり「ゾーン」で言っているのは、成功するトレーダーになるには、それなりの能力や技術が必要であるが、一番基本にあるのは、「自分は勝利者である」という自己認識であり、そのような自己認識があれば、トレーディングのために本当に必要な能力や技術は後からでも自然と備わって来るということです。
しかしほとんどのトレーダーは、そのような自己認識の無いまま、先に小手先の知識や技術を身につけようとするので、失敗するということを言っているわけです。

ラグビーの日本チームは、個々の技術、経験、能力においては南アより劣っていたかもしれませんが(世界ランキングが日本の方が南アより相当程度低いということは、それを現していることになります)、自己認識で勝ったということになります。


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