ラグビーの五郎丸選手がキックの前に行う拝みのポーズ。すっかり有名になって、今年の流行語大賞の候補にまでなっているらしいです。

すでに色々なところ取り上げられていますが、ルーティンとも呼ばれていて、毎回同じ一連の決められた動きをすることで、物ごとに集中できる効果があります。バッターボックスでのイチロー選手のルーティンも有名です。

これをニューロロジカルレベルの観点から見てみると、ルーティンはもちろん行動です。同じ行動を毎回繰り返す、つまり習慣化された行動になっています。そして五郎丸選手のこの行動は、「自分はキックを成功させられる」というセルフイメージ、信念と結びつくように設計されているはずです。

そのため、このルーティンを繰り返すたびにセルフイメージ、信念が強化され、精神集中もでき、その結果としてのキックという行動の成功率が上がることになります。習慣化された行動がポジティブなセルフイメージを惹起し、そのポジティブなセルフイメージの状態で行う行動は、自然にその高いセルフイメージに沿ったものとなるという、ニューロロジカルレベルの理屈です。

そして、ルーティンを繰り返せば繰り返すほど、セルフイメージは強化されていくので、ある程度のベテランになれば、実はルーティンを行わない状態においても、セルフイメージは高い状態のまま維持されていることになります。イチロー選手くらいになれば、毎回ルーティンを行わなくても、高いセルフイメージは維持できているはずです。それでも続けているのは、もはや癖になっているということだと思います。

トレーディングにおいても、まずは自分なりのルーティンを作ることが、セルフイメージを高めるための一つの方法ということになります。あらかじめ決めておく損切りルールや利食いのルールも、ルーティンの一種と言えるでしょう。

まずは決められた行動を繰り返すことで、その行動を習慣化することをめざし、そのプロセスが、「ゾーン」でマーク・ダグラスが言う「私は一貫した勝者である」というセルフイメージを強化していくことにつながるということになります。

何より重要なのは、決めたルーティンは必ず守るということですね。


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